活動

国会報告 予算委員会

2014.10.7

首都機能移転について

岡田委員
首都直下型地震や南海トラフ地震等が高い確率で発生すると予測されている。東京に一極集中している首都機能の在り方について考えるべきではないかと思う。
平成2年に国会等の移転に関する決議が衆参で採択され、特別委員会等が設置され、議論をし、平成16年に座長とりまとめが報告されてからは休止状態である。今後、いつ地震等の災害が起こり得るかもしれない状況を考えると早急に、東京に集中している首都中枢機能のバックアップ体制などについての議論を再開させるべきである。安倍総理は、今国会を地方創生国会と命名されており、地方創生を進めるためにも、国の組織や企業の地方移転等については重要な政策の一つである。東京一極集中の是正、首都機能移転について安倍総理と石破茂地方創生担当大臣から、それぞれの考えを伺いました。

安倍総理
首都機能移転については、国会で議論が深まり、進むことが大事なことであると考える。国会から要請があれば、国民への情報提供や必要な調査を行うなど適切に対応していきたいと考えると答弁がありました。

石破大臣
日本は、首都に人も富も集積するというのは極めて珍しいケースであると承知している。首都のバックアップという面も含めて検討し、実行する必要があると考えているとの答弁がありました。

地方創生について

岡田委員
石破大臣は、自治体の要望に応じて中央官僚を地方に派遣する制度を来年から導入するとのことである。21世紀は知的所有権の時代と言われており、創意工夫、アイデアの時代で、まさに人材を地方に派遣して、地方にアイデアを出させることが大事なことであると発言し、大臣の見解を求めました。

石破大臣
若手官僚の中には地方へ行って町を創生してみたいという思いの若手の官僚たちがおり、それをどのようにマッチングさせていくかを考えている。今、いろいろな地方大学に地域創生の学問がある。あるいは民間のシンクタンクもある。地方の知恵、中央の知恵等を融合させる事によって地方創生に弾みをつけて、そういう事業をなるべく早く開始したいと考えていると答弁がありました。

岡田委員
中央省庁の官僚の出向は今でも行われており、10年前、そして現在も約1600人前後で、数字は変わっていないが、地方から中央官庁に学びに来る人は増えている。市町村では中央の知恵、創意工夫、アイデアを地方に持ち帰りたいという願いではないだろうか。
中央官僚だけではなく、企業や大学から、あるいは定年になった中央省庁のOB等も含めて総合的に対応していかなければならないと思う。まち・ひと・しごと法案の名称に平仮名がつかわれているのは子どもから高齢者にわかりやすいということかもしれない。今まで国会の法案の中で平仮名が使われたのは、平成11年のものづくり基盤技術整備法案だけだと思うが、今回、法案を平仮名にした理由を総理に尋ねました。

安倍総理
私たちがやろうとしている「まち・ひと・しごと」は中心は人であり、人のための町であり、そして人が暮らしていくため、なりわいである仕事をつくっていくことであろうと思う。そのような考え方から、わかりやすく表現させていただいたとの答弁がありました。

夢ビジョンについて

岡田委員
副大臣会議で東京オリンピック・パラリンピックに向け、文部科学省が出した夢ビジョンについて当時の櫻田文部科学副大臣から説明があり、国民の皆様にわかりやすく平仮名にしたらどうかと提案した。夢はドリームで誰もが知っている夢だが、努力の努が2つ重なり、努努になるとゆめゆめと読む。夢は努力しなければ実現できない、夢は努力することで達成できるという意味だと考えている。オリンピックに向けて日本の若い人たちはもちろんのこと日本国民に震災復興から立ち直った日本の姿を見てもらう、みんなでこのゆめを実現するために努力しよう、頑張ろうという意味で平仮名を使用することを提案したいと思うが、下村博文文部科学大臣の考えを尋ねました。

下村文部科学大臣
今回、夢ビジョン2020をつくったのは単にオリンピック・パラリンピックをスポーツの祭典とするたけでなく、日本全体を活力ある元気な国にしていきたい、文化やあらゆる分野において2020年をターゲットイヤーにしたい、そのために全ての国民がドリーム、夢を持ちたいということでの夢である。コンセプトとしては岡田委員の努力すれば夢はかなうというものに重なる部分があるかと思う。省内のネーミングを考えたチームがあるので提案を伝えたいと思うと答弁がありました。

米価について

岡田委員
地方創生の大事な柱のひとつが農業である。地域経済を支えるのは農業であるが、米価の下落は深刻である。農業が立ち行かなければ地方の再生はない。減反交付金を年内に前倒し支給するなど、スピード感を持って政府は対応しているが、この米価の状態では農家が立ち行かなくなってくる。政府においては米価を支えるための政策的支援をスピード感を持って対応していただきたいと発言し、西川公也農林水産大臣の見解を求めました。

西川大臣
米の値段は、需要と供給のバランスが取れていない。今後はよく周知徹底を図りながら取り組んでいきたいとの答弁がありました。

被災地における中小企業の支援について

岡田委員
被災地において努力されている中小企業の方が、震災のみならず様々な経済情勢の影響で先行きを見通すことができずに事業を諦めることがないよう、一層の支援を行うためグループ補助金を始めとする支援策の要件や使い勝手の改善をお願いしたい。被災中小企業への一層の支援は、安倍政権が掲げる地方創生、ローカルアベノミクスの実現にも欠かせないものと考えるが、今後の取り組みに関して尋ねました。

安倍総理
中小企業等グループ補助金による被災工場や商店等の復旧支援、また企業立地補助金を活用した新規投資などによる雇用創出、さらに暮らしに不可欠な商店の整備などに取り組んでいるところである。加えて金銭面でも、創造的な産業復興のため、地域経済活性化支援機構と日本政策投資銀行等が被災地の中小企業を含め復興や地域活性化を支援する新たなファンドを創設しているところである。一日も早い復興に向けて被災地の暮らしと産業や、なりわいの再生をするため、更なるスピード感を持ち全力で取り組んでいくと答弁がありました。

災害公営住宅のコミュニティについて

岡田委員
災害公営住宅が進むにつれ、被災者の方々が仮設住宅から災害公営住宅に移転することになるが、そのときに新しい移転先でのコミュニティ構築が大きな課題になると考える。阪神・淡路大震災では、災害公営住宅に入居した被災者の方々が新たなコミュニティを十分に築けず、孤独死等が増加し、社会問題となった。東日本大震災の被災者の方々の移転に際してはこのことを教訓にしていかなければならないと考えるが、竹下亘復興大臣のご見解はいかがかと質問しました。

竹下大臣
避難住宅から災害公営住宅に移ってこられる方はお年を召した方が多く、心身のケアが重要になる。被災者の健康・生活支援に関する総合施策を今年8月にまとめたが、復興支援員等、さらにはコミュニティをつくるところまでやっていかなければならないと考える。先日訪ねた川内村で、保健師の女性が大変信頼を得て、お年寄りの相談に乗るなど心のケアが重要だと認識している。人と人のつながりが田舎の強みであり、必ずつくっていかなければならないとの答弁がありました。

議員定数削減について

岡田委員
地方議会に比べて国会議員の定数削減が進んでいない。総理は与党がリーダーとなって早期に結論を得ることが大事と答弁している。国民に増税負担などを求める中で、議員定数の削減はこれまで29回行われた協議でも平行線のままである。総理には強いリーダーシップを発揮し、定数削減に取り組んでいただきたいと発言し、総理の見解を求めました。

安倍総理
議員定数の削減については議会政治の根幹に関わる重大な課題である。かつて議員定数について政府の下に調査会等を設置された。私は、国会議員の身分に関することであるから政府におくのではなく、国会におくべきだと考えている。いずれにしても各党各会派により建設的な議論が進められ、政治の責任において国民の負託にしっかりと応えてまいるべきものと考えていると答弁がありました。

企業の内部留保について

岡田委員
法人企業統計では、直近の企業の内部留保は313兆円となっている。この内部留保を活用させて賃金上昇につなげていくことをしっかりやらなければならない。
安倍総理は、復興特別法人税の1年前倒しでの廃止を決め、企業は8千億円の負担が軽減された。主要企業の賃上げは、賃上げ率、2・19%と過去10年の中では最高水準となっており、アベノミクスの成果とも言えると思う。しかし、中小企業の賃上げは1%台にとどまっている。円安の影響もあり、消費者物価は3%程度上昇している。このような状況を総理はどのように認識しているのか。また、増え続ける企業の内部留保について、設備投資や賃金の引き上げに回すように経済界等に更に要請する考えがあるのかと質問しました。

安倍総理
春闘では賃上げ率は過去15年で最高となっており、設備投資は昨年度3・5%増加する等、内部留保が投資に振り向けられているのも事実である。しかし、内部留保にも回っているのも事実である。コーポレートガバナンスの強化など、成長戦略を着実に実行するとともに、産業競争力会議や政労使の会議での議論を通じて、民間企業による設備投資の増加、賃金の上昇、雇用拡大が達成されるよう環境整備に尽力していきたいと答弁がありました。

家計金融資産について

岡田委員
家計部門の資産については、直近のデータでは約1645兆円の家計金融資産があるとされ、過去最高になっており、その53・1%が現金貯金として保有されている。その金融資産を有効に活用することが大事であり、その手段の一つとしてNISA、少額投資非課税制度がある。
今年1月に導入された制度であり、国民の資産運用に対するニーズをうまく捉えて、その買い付け額は今年3月時点で1兆円、6月時点では1兆5千億円と急速に増えており、金融庁では来年度の税制改正要望でNISAの非課税枠の拡大と子供NISAの創設を要求している。
しかし、大事なことは、口座を開設した方が投資へと動いてもらうことや新しい投資家、特に若い方の裾野を広げることが大事だと考える。NISAに対する今後の取り組み等を麻生太郎財務大臣に伺いました。

麻生大臣
NISAは新しく投資をしたいという方が入りやすいものにと考えた制度である。若い人向けにジュニアNISAというのを始めさせていただきたいと思っている。個人金融資産はとりわけ現金・預金が多いものであるから、これを成長マネー、投資の方に回っていくような方法を今後考えていくべく、努力をしていきたいと答弁がありました。

金融教育について

岡田委員
高齢化がますます進む中で資産の形成は重要な課題で、証券投資はその中でも重要な手段と考える。投資を促していくうえでは、投資に伴うリスクについての正しい理解等の基本的な考え方を、より広く国民に知ってもらうことが大事であり、社会全体の取り組みが必要だと考える。今後NISAの広報に力を入れるとともに、金融教育を一層推し進めていただきたいと考えるが、下村博文文部科学大臣はいかがお考えかと質問しました。

下村大臣
金融広報中央委員会と連携し、同委員会が作成、実施している教師用指導資料などの作成に協力している。リスクへの対処を含めた投資に関する義務教育段階における教育においては、この資料の中学校の事例において、例えば金融商品の種類について学ぶとともに、金融商品のリスクとリターンを知ることなどについての取り組みが盛り込まれており、各学校の判断で指導を行うことが可能である。
今後とも関係機関と連携協力し児童生徒の発達段階を踏まえ、投資を含めた経済、金融に関する教育が適切に行われるように取り組んでまいりたいと思うと答弁がありました。

子ども・子育て支援について

岡田委員
来年度から子ども・子育て支援制度がスタートする。幼児教育や子育て支援を充実させるためには1兆円程度の財源が必要だと言われており、消費税率引き上げで7千億円を確保するとのことだが、残り3千億円のめどが立っていない。この3千億円については財源の確保に最大限努力するようにという附帯決議を参議院の委員会でも行っている。財源をどう確保するのかと総理に質問しました。

安倍総理
平成27年4月に施行予定の子ども・子育て支援新体制、新制度は全ての子育て家庭を支援する重要な制度である。この制度に基づく子育て支援の質、量の充実を図るための財源確保については、消費税分はもちろん、それ以外のものを含めて、しっかりと対応してまいりたい。新制度が着実かつ円滑に実施できるよう、予算編成過程における必要な調整を含め、準備を進めていくとの答弁がありました。

保育士の処遇改善について

岡田委員
安倍内閣の看板政策である待機児童解消加速化プランの実現のためには、これを支える保育士の確保が急がれるが、処遇改善等が十分に実現できなければ絵に描いた餅になりかねない。来年度からの保育の新制度で保育士の給与を5%引き揚げることになっていたが、予定どおり引き上げを行うのか。保育士の処遇改善等について、永岡桂子厚生労働副大臣の見解を聞きました。

永岡副大臣
新制度においては質の改善として、保育士の処遇改善に取り組むこととしている。平均5%を増やすためには消費税分以外の財源というものを新たに確保する必要がある。政府としてはその確保に努力していくとの答弁がありました。

岡田委員
保育士の不足に対応して保育士確保プランを策定するとの報道がある。しかし、大事なことは少子化対策も男女共同参画社会の実現にもワーク・ライフ・バランスが重要だと考える。仕事を持つ親にとっても延長保育は欠かせないものであるが、保育士の負担も軽いものではない。
私は1日24時間、3分の1バランス論という言葉を使っている。
仕事、睡眠、自由な時間のそれぞれ8時間でバランスを保つことで、どれかが崩れるとストレスがたまりやすくなると発言し、保育士の処遇改善について塩崎恭久厚生労働大臣の所見を伺いました。

塩崎大臣
待機児童解消加速化プランにより、保育士の量の拡大を図る、そして担い手となる保育士確保が必要不可欠であることから、働く職場の環境改善、離職の防止、潜在保育士の復帰支援、新たな保育士の育成、就業支援等の対策を講じているとの答弁がありました。

年金について

岡田委員
高齢者の年金を充実させることは国の責任である。社会保障審議会では国民の年金を管理し運用する年金積立管理運用独立行政法人、GPIFについて検討を始められたようである。
しかし、政府の議論は年金を運用するGPIFの組織や統治の在り方に比重が置かれすぎているように思えてならない。国民の関心は老後を支える年金、所得がきちんと保障されるかだと思う。GPIFの在り方と運用の改善がどのように結びつくのか、GPIFのガバナンスを見直せば効率的な運用に結びつくのか、国民の年金を預かって運用する重大な責任を負っている以上、その活動は国とは全く関係がないとは言えない。年金資金の運用と責任の所在について塩崎大臣に尋ねました。

塩崎大臣
大事な年金の掛金を運用するわけであるから、これは厚生労働大臣の下で責任を持って運用するということは不動のものであるが、どうやってこの大事な資産を安全かつ効率的に回していくかということがGPIFに課せられている。これに対しても厚生労働大臣が担っている。ただ一方で政府が関与しすぎて株価操作をしているのではないかという誤解を招いているところもある。やはり高い自主性、独立性がなければいけないこともあり、それらを踏まえ、今、年金部会等で議論を深めているところであると答弁がありました。

女性が輝く社会について

岡田委員
女性が輝く社会の関連三法案が提出される予定である。全ての女性が自信と誇りを持ち、輝くことができる社会をつくる社会を目指し、しっかりと取り組んでいただきたいと総理に要望しました。